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 8日に行われた日本記者クラブ主催の党首討論会。森友・加計学園問題を追及された安倍晋三首相は、自ら約束した「丁寧な説明」とはほど遠い対応に終始した。野党は、政治の公平性、行政の透明性に関わる重要な論点として衆院選でも訴えを強める構えだ。

 野党側は問題を明らかにする場になるはずだった臨時国会の冒頭での解散を、首相による森友・加計学園問題の「疑惑隠し」と改めてとらえ、政府の説明責任や行政の情報公開のありようを問う。

 「森友・加計疑惑等々で情報公開が足りていない。公文書管理も重要な課題だ。国民は十分に納得していないのではないか」

 8日の党首討論会で、真っ先に首相を追及したのは希望の党の小池百合子代表だった。首相が「丁寧に説明を重ねてきた」などと従来通りの答えでかわそうとすると、「(首相の)冒頭解散の政策判断について、情報公開を求めてもたぶん無理だ」と、その姿勢を皮肉った。

 先の通常国会では、首相自らが問題について十分な説明を尽くさなかったり、財務官僚が資料を廃棄したといって答弁を拒んだり、説明責任や情報公開を軽んじる政権の対応が問題視された。

 同党の政策集では「『隠ぺいゼロ』の断行」を明記。国や国会の情報管理のあり方を見直したり公文書管理法を改正したりして、行政文書を非開示にできる理由を大胆に絞り、恣意(しい)的な廃棄を禁ずる、とした。

 共産党の志位和夫委員長も党首討論会の冒頭発言で、「こんな異常な国政私物化疑惑にまみれた政権はかつてない」と批判。さらに「冒頭解散を強行した理由はただ一つ。『森友・加計疑惑隠し』以外にない。そうでないなら解散の理由をはっきり説明してもらいたい」と首相にただした。

 衆院選公約で「森友・加計疑惑の徹底究明」を重点政策の最初に掲げ、首相の妻昭恵氏と加計学園の加計孝太郎理事長の証人喚問を要求する。公文書管理と情報公開のあり方を根本から改めると訴え、官邸主導の人事が官僚の萎縮や説明拒否を招いたとして内閣人事局の廃止も求めている。

 立憲民主党の枝野幸男代表は党首討論会で森友・加計問題に触れなかったが、選挙公約では「徹底して行政の情報を公開します」と記した。7日の政策発表の記者会見では、福山哲郎幹事長が「情報は隠す、文書は捨てる、記憶は忘れる。こんな国会審議はまさに民主主義の破壊だ」と政権の姿勢を批判した。

 朝日新聞の9月の世論調査では、森友・加計問題に対するこれまでの首相の説明が「十分でない」が79%に上った。

 社民党の吉田忠智党首は「国民の疑惑が晴れない最大の原因はキーパーソンが国会に来て発言しないことだ」と指摘。共産と同様、昭恵氏と加計氏の証人喚問を要求した。公約では「私物化する国家戦略特区を廃止する」と記す。一方、日本維新の会の松井一郎代表と、日本のこころの中野正志代表は、この日の党首討論会で森友・加計問題には触れず、公約にも関連する項目は入っていない。

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《森友学園への国有地売却問題》 学校法人森友学園(大阪市)が計画していた小学校建設用地として、財務省が昨年、大阪府豊中市の国有地を鑑定価格から約8億2千万円値引きし、1億3400万円で売却した問題。名誉校長に安倍首相の妻・昭恵氏が就いていた。野党は首相周辺の意向を忖度(そんたく)した財務省が値引きしたのではと追及したが、国は「適正に算定した」としてきた。大阪地検は国や大阪府・市からの補助金を詐取したとして、学園の籠池泰典・前理事長と妻を詐欺罪などで起訴し、売却の経緯なども調べている。

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《加計学園の獣医学部新設問題》 国家戦略特区の事業として、加計学園が運営する岡山理科大獣医学部の愛媛県今治市への新設計画が今年1月、認められた。文部科学省の審議会が来年4月の開学の可否を10月中にも判断する。今治市は建設用地を無償譲渡したほか、愛媛県と合わせ96億円の建設費を補助する方向で調整中。同学園理事長は安倍晋三首相の長年の友人。獣医学部に関し、「総理のご意向」などと書かれた文科省の文書など首相や首相官邸側の関与をうかがわせる文書や証言が複数明らかになっている。