[PR]

■八王子学園八王子高(上)

自分らしい学指揮になればいいんだよ

 10月22日、いよいよ名古屋国際会議場センチュリーホールで、「吹奏楽の甲子園」とも呼ばれる全日本吹奏楽コンクール全国大会・高等学校の部が開催される。前後半15校ずつ、合計30校が出場するこの大会に東京代表3校の一つとして登場するのが八王子学園八王子高校吹奏楽部だ。

 昨年は東京都大会金賞ながら代表には選ばれなかった八王子が、今年は課題曲Ⅲ《インテルメッツォ》(保科洋)と自由曲《交響曲第1番「アークエンジェルズ」》(チェザリーニ)で2年ぶりに全国大会への切符をつかんだ。

 都大会が終わった後、顧問で同校OBでもある高梨晃と部員たちは会場裏の公園に集まり、ともにうれし涙を流した。そのとき、ひとりの女子部員が目を潤ませながら前に進み出た。3年生の「ヒロハル」こと広瀬晴南。トランペット担当で、学生指揮者でもある。ヒロハルが右手を振ると、部員たちが合唱を始めた。いつも練習の最後に歌っている《みんなで歌えば》。ヒロハルの指揮とともに、美しく澄んだ喜びの歌声が緑の公園に広がっていった。

     ♪

 都大会から約1カ月が経ち、全国大会を2週間後に控えた八王子は強化合宿を行った。場所はプールやアトラクションのある東京都あきる野市のテーマパーク、東京サマーランド。施設内の広々としたグランドホールを合奏練習場として借りたのだ。都大会前にも練習を行った験(げん)がいい場所だった。

 ヒロハルは学生指揮者として基礎練習でみんなの前に立ち、指揮をした。胸には幹部の証しである金色の部員バッジが光っていた。

 「この道を選んで本当によかった……」

 ヒロハルは改めて喜びを嚙み締めた。

 部長、副部長2人、木管部長、…

有料会員に登録すると全ての記事が読み放題です。

初月無料につき月初のお申し込みがお得

980円で月300本まで読めるシンプルコースはこちら

こんなニュースも