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 将棋の第65期王座戦五番勝負(日本経済新聞社主催)の第4局が11日、横浜市西区で指され、挑戦者の中村太地(たいち)六段(29)が羽生善治王座(47)に80手で勝ち、対戦成績3勝1敗で初タイトルを獲得した。羽生前王座のタイトルは棋聖だけとなった。タイトルが一つだけになるのは2004年以来。

 中村新王座は06年にプロ入り。11年度には全棋士の中で勝率1位となるなど、若手有望株の一人として頭角を現してきた。「タイトルを取るのは子どもの頃からの夢だった。実現できて良かった」と話した。

 タイトル戦出場は3回目。過去2回はいずれも羽生前王座に敗れていたが、今回は劣勢だった第1局に勝利し、第2局も制して勢いに乗った。タイトル獲得により、11日付で七段に昇段した。首都大学東京で将棋を題材にした授業の講師を務めるほか、テレビの将棋番組の司会を担当するなど、多方面で活躍する。

 中村新王座の誕生により、タイトルを複数保持するのは渡辺明竜王・棋王(33)だけとなった。(村瀬信也