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 ■小野美智代(おの・みちよ)さん(43)

 大学職員だった1999年、旅先のカンボジアで同年代の女性と親しくなった。1年半後に再訪すると、彼女は出産で命を落としていた。当時、同国など一部の開発途上国では、医師や助産師が立ち会うお産は3割以下。出産で亡くなる女性は珍しくないと知った。

 「何とかしたい」と2003年、国際協力NGOジョイセフの広報担当に転じ、途上国の妊産婦支援に取り組んできた。

 次女を身ごもった4年前、産科医から「『夫が避妊してくれなかった』と中絶を選ぶ40代女性が多い」と聞いた。「避妊具が足りず、安全な中絶もできない国もある。日本は避妊をしようと思えば選べるのに、意識が甘いのでは」

 恋愛、セックス、避妊、妊娠、産むか産まないか。10代のうちから正しい知識を身につけ、望まない妊娠や性感染症を防ごうと呼び掛ける「I LADY.(アイレディー)」キャンペーンを企画し、女子大などを回る。11日の国際ガールズデーに合わせて冊子を作り、配布を始めた。

 恋人に束縛されることを愛だと思い込む人や、月経をコントロールする低用量ピルは悪いものと信じている人もいる。「『目覚めよ』と念じて活動しています」

 夫と娘2人と住む静岡から東京へ新幹線で通勤する。息抜きは晩酌。「娘たちに『母、お疲れ』と言われるのが至福の時」だ。

<アピタル:ニュース・フォーカス・ひと>

http://www.asahi.com/apital/medicalnews/focus/(文・中田絢子 写真・山本和生)