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 家計が苦しい中学生の高校受験を支援しようと、NPOや企業が来年4月から東京都渋谷区と連携し、塾や通信教育の費用にあてられる「スタディクーポン」を同区に住む中学3年に提供する事業を始める。家庭収入による教育格差の解消が狙いで、全国的にも珍しい取り組みとなる。

 事業を運営する「スタディクーポン・イニシアティブ」が12日に記者会見をして発表した。ネット上で寄付を呼びかけており、来月末までに1千万円を集めることを目標にしている。

 クーポンは1人年20万円分を想定し、事業に協力する塾や通信教育などに使える。今後、希望者を募り、所得や学習への意欲などを考慮して対象者を決定する。目標通りの寄付金が集まれば30人余りに提供する予定で、将来的には他の自治体にも広げたい考えだ。

 公益社団法人「チャンス・フォー・チルドレン」で学習支援に取り組み、今回の事業で代表を務める今井悠介さんは「教育格差を埋める課題を、社会全体の問題としていきたい」と語った。渋谷区を連携先に選んだのは、子どもの貧困の問題に熱心に取り組んでいるためという。ともに会見した長谷部健・同区長は「親の所得によって夢をあきらめることがないよう、サポートしたい」と述べた。(根岸拓朗)