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 大阪府警天満署で任意の取り調べを受けた際、署員の暴言で精神的苦痛を受けたとして大阪府大阪狭山市のホームヘルパー、池田広志さん(32)が府に220万円を求めた訴訟の判決が12日、大阪地裁であった。北川清裁判長は違法な取り調べだったと認め、府に33万円支払うよう命じた。

 判決によると、池田さんは2015年10月、大阪市内で車に石をぶつけたとして器物損壊の疑いをかけられた。翌月、天満署で取り調べを受けたが、容疑を認める調書への署名を拒否すると、署員から「逮捕されんぞ、お前」「なめてんのか」などと大声で言われた。被害者からの告訴がなく同年12月に不起訴になったが、池田さんはこのときの恐怖から16年2月、不安抑うつ状態と診断された。

 判決は、天満署員の取り調べについて「相手を不当に威圧し、取調官の望む答えを引き出そうとするものだ」と指摘。「聴取の方法として合理的でなく、かえって事実をねじ曲げかねない」とも述べ、違法性を認定した。その上で取り調べと不安抑うつ状態との因果関係を一部認め、府に賠償を命じた。

 判決後に会見した池田さんは「主張が認められ安堵(あんど)した。これをきっかけに、密室での一方的な取り調べが改善されてほしい」と話した。府警は「判決の内容を精査した上で、今後の対応を決めたい」とのコメントを出した。

 今回の暴言をめぐって池田さんは昨年、特別公務員暴行陵虐致傷などの疑いで署員らを府警に告訴。しかし、大阪地検がいずれも不起訴としている。