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 沖縄県東村(ひがしそん)で米軍の大型輸送ヘリコプターCH53が不時着、炎上した事故に地元が強く反発している。繰り返される事故に野党各党も批判を強めており、衆院選の沖縄での戦いに影響するのは必至。基地問題の争点化は避けられず、政府与党は防戦に追われている。

 「悲しさや悔しさ、怒りを感じる。こんな状況を国に強いられていることが、沖縄にとっては国難だ」

 沖縄県の翁長雄志(おながたけし)知事は12日、東村高江のヘリ炎上現場を視察後、安倍晋三首相が衆院解散の理由として挙げた「国難」という言葉を使って、政府への不信感をあらわにした。

 沖縄では米軍関係の事件や事故が起きるたび、基地が集中する現状への不満が繰り返し噴出してきた。昨年5月には女性殺害事件で元米兵が逮捕され、抗議の県民大会には6万5千人(主催者発表)が参加。昨年12月には、名護市沖でオスプレイが大破する事故が起きるなど事故やトラブルが相次ぎ、翁長氏が上京して抗議したり、各議会が抗議を決議したりした。

 今回の現場となった東村高江は、米軍北部訓練場が半分以上返還される条件としてヘリコプター着陸帯(ヘリパッド)6カ所が周辺に移設された場所だ。ヘリや輸送機オスプレイなど米軍機の飛来が増え、村は住宅地や学校上空の飛行自粛などを求めていた。

 東村の伊集(いじゅ)盛久(せいきゅう)村長は12日、現地を訪れた自民党の岸田文雄政調会長に訓練中止を要求。「私も(ヘリパッドを)容認して、返還してもらったことになっている。政府は思い切って飛行ルートを改善してほしい」と訴えた。事故機が所属する米軍普天間飛行場を抱える宜野湾市の佐喜真(さきま)淳市長も「再三抗議してきているが、この1年間で何度目かわからない事故だ」と憤りを隠さない。しかも、日米地位協定の壁で事故の真相究明に日本側が関われないことへのいらだちが募る。

 衆院選のさなかに起きた事故。…

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