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 少年院を出てからボクシングを始めた一人のプロボクサーが、ようやくベルトをその腰に巻いた。12日、東京・後楽園ホールでの世界ボクシング機構(WBO)アジア・パシフィック・バンタム級王座戦。挑戦者の勅使河原(てしがわら)弘晶(27=輪島功一スポーツ)が10回TKO勝ちし、世界王者への足がかりとなる王座をつかんだ。

 暗い過去を原動力に変えた。「人より嫌な思いもしたから根性は負けない」。初の王座戦で勅使河原は攻め続けた。10回終盤、王者パブスタン(フィリピン)に連打をたたき込み、ついに倒した。開設30年のジムにとっても初のベルトだ。セコンドに付いた元世界王者の輪島功一会長(74)は「うれしいね、ちくしょう」と喜びに浸った。

 群馬県玉村町出身。物心つくまえに両親が離婚し、父の再婚相手とは折り合いが悪かった。義母からは食事にゴミを混ぜられるなどの虐待を数年にわたり受けたという。その後、父と2人の生活になったが、傷ついた心は少年を非行に走らせた。中学2年から不登校になり、暴走族に入った。「薬(覚醒剤)以外の悪いことは全部やりました」

 人生を変えてくれたのは一冊の…

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