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 世界保健機関(WHO)は11日、世界の肥満の子ども(5~19歳)の人口が過去40年間で10倍に増え、1億2400万人に達したとする推計を発表した。特に低中所得の途上国で急増しており、低栄養で高カロリーな安価な食品に頼りがちな食生活が影響しているなどと分析している。

 英医学誌ランセット電子版に論文が掲載された。WHOによると、5~19歳の肥満の割合は、1975年に男女とも1%未満(500万~600万人)だったのに対し、2016年には男子約8%(7400万人)、女子約6%(5千万人)になった。肥満までいかない「太りすぎ」の男女も2億人以上いた。

 肥満の割合が特に高かったのは、太平洋の島国ナウルやクック諸島で3割を超えた。先進国では米国が高く約2割を占めた。日本は男女とも割合が少なく、特に女子は2%以下で、ベトナムやインドなどと並ぶ最も少ない国の一つだった。

 WHOのフィオナ・ブル博士は「世界的な危機だ。大胆な対策に乗り出さなければ数年以内によりひどくなる恐れがある」と各国に対応を呼びかけている。

 推計は、世界200カ国・地域で行われた2416件の健康調査(計約1億3千万人を対象)などから、5~19歳の男女約3千万人分の身長と体重などのデータを抽出。欧州や東アジアといった地域や、英語を話す高所得国(豪州、カナダ、英国、米国など)など各国を21グループに分類し、それぞれ肥満の指標となるBMI(体格指数)の平均を求めて比較した。

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http://www.asahi.com/apital/medicalnews/focus/小林哲