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 大学入試センター試験の後継として2020年度から始まる「大学入学共通テスト」の英語について、国立大学協会の理事会は当面、センターが作成するマークシート方式の試験と、英検やTOEICといった民間試験の両方を必須で受験生に課す方針を固めた。共通テストを利用する全82の国立大が対象。「受験生の混乱を防ぐ」ことが理由だが、結果的には受験生の負担増につながる可能性もある。

 方針は、11月10日に開かれる国大協の総会で正式に決定する。国立大が一致した方針を取ることで、私立大や公立大の動向にも影響しそうだ。

 文部科学省が7月に公表した共通テストの実施方針では、英語は「読む・聞く」の2技能だけを測っていたマークシート試験を廃止し、「話す・書く」を加えた4技能を測るため、民間試験を活用することになった。ただ、大幅な制度変更による影響を考え、20~23年度の4年間の移行期間は、従来のマークシート試験と民間試験を併用し、いずれか一方、または両方を選べる仕組みとした。

 国大協は12日に開いた理事会で、「大学によって対応が異なれば、受験生が混乱する懸念がある」と判断。国大協が実施したアンケートでも、センター作成の試験と民間試験の両方を課す案に賛成する大学が多かったことから、移行期間中は全大学がその方針で統一することを決めた。

 共通テストに用いられる民間試験の成績は点数ではなく、CEFR(セファール、欧州言語共通参照枠)という国際基準に対応させて、段階別で示されることになっている。文科省は各大学が2次試験の出願資格や得点の加算などに使うことを想定しており、国大協は今年度中に具体的な指針をまとめる考えだ。(水沢健一)