【動画】車が突っ込んだ事故現場=野津賢治撮影
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 20日午後2時ごろ、東京都武蔵野市の東急百貨店吉祥寺店前の都道(吉祥寺通り)で、「車が突っ込んだ」と110番通報があった。警視庁によると、横断歩道で歩行者らが乗用車にはねられるなどして、2歳の男児を含む男女7人がけがをした。いずれも命に別条はないという。

 武蔵野署は、車を運転していた東京都小金井市東町1丁目、無職真田順司容疑者(85)を自動車運転死傷処罰法違反(過失運転致傷)の疑いで現行犯逮捕した。「アクセルとブレーキのペダルを踏み間違えたかもしれないが、よく覚えていない」と供述しているという。

 署によると、車は東急百貨店の地下駐車場から出て右折で吉祥寺通りに入った直後、対向の路線バスに接触。そのまま走行を続け、駐車場出口から約30メートル先の横断歩道などにいた歩行者らをはねた。その後、15メートル先で道路と歩道を隔てる左側の柵にぶつかって止まった。横断歩道には信号機があり、歩行者側が青だったという。男児のほか30~80代の男女がけがをした。うち1人は、柵付近にいて何らかの破片が当たって負傷したという。真田容疑者、同乗していた妻(82)にけがはなかった。

 署は、真田容疑者が路線バスに接触したことに驚いて、誤ってアクセルを踏み込んだ疑いがあるとみている。運転に影響を及ぼす可能性がある持病の有無などを含め、事故の原因を詳しく調べている。

 現場はJR吉祥寺駅近くの飲食店などが立ち並ぶ繁華街で、一時騒然とした。

 事故を目撃した男子大学生(19)によると、けが人の中には倒れて自力で起き上がれない人もいたという。「頭から血を流している人がいて、救急隊が来るまでは周りの人たちが声をかけながらタオルなどで必死に止血していた」。普段から現場近くを知る女性は「東急の駐車場出口は勾配がきつくてアクセルを踏み込まないと車が上がらない。加減を間違ったのかもしれない」と話した。

 今回の事故で死者はいなかったが、警察庁が2016年に起きた75歳以上の運転者による死亡事故459件を分析したところ、原因は、ハンドル操作の誤りやブレーキとアクセルの踏み間違いなど「操作の誤り」が一番多く、脇見など「前方不注意」や後方をよく見ないなど「安全不確認」が続いた。認知機能の低下が原因とみられる事故も少なくないという。