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 中国共産党の第19回党大会が24日、閉幕した。党の憲法にあたる党規約の行動指針に、習近平(シーチンピン)総書記(64)の政治理念を「習近平の新時代の中国の特色ある社会主義思想」と名前を冠した表現で盛り込む修正案が承認された。江沢民元総書記、胡錦濤前総書記が果たせなかった任期途中での行動指針入りが名前付きで実現したことで、習氏は指導者としてより強固な地位を築いたことになる。

 江氏の「三つの代表」重要思想と胡氏の「科学的発展観」が行動指針に入ったのは、いずれも両氏の退任時だった。さらに、歴代指導者の理念の中で、政治理念が名前を冠した形で明記されているのは、建国の父、毛沢東の「毛沢東思想」と、改革開放を進めた鄧小平の「鄧小平理論」だけ。習氏の理念は、名前がない江氏と胡氏の理念より格上とみなされ、指導者としての権威は党内で一層高まることになる。

 閉幕式では、党代表による選挙で約200人とみられる中央委員が選出された。

 国営新華社通信は閉幕後に、新たな中央委員の名簿(204人)を公表した。習指導部で「反腐敗」を進めてきた王岐山(ワンチーシャン)・中央規律検査委書記(69)は選出されず、最高指導部の党政治局常務委員から退任することが確実になった。中央規律検査委員(133人)にも選出されなかった。共産党の最高指導部は68歳で定年となる内規があるが、習氏がこの慣例を破って、信頼の厚い王氏を指導部に残すとの観測も一部に出ていた。

 新しい中央委員は25日に開かれる第19期中央委員会第1回全体会議(1中全会)で、政治局員(習指導部1期目は25人)と最高指導部政治局常務委員(同7人)を選び、2期目の習指導部が発足する。

 新たな常務委員には、栗戦書(リーチャンシュー)・中央弁公庁主任(67)や汪洋(ワンヤン)・副首相(62)、韓正(ハンチョン)・上海市党委書記(63)らが有力視されている。ほかに、趙楽際(チャオローチー)・組織部長(60)、王滬寧(ワンフーニン)・中央政策研究室主任(62)のほか、習氏の後継世代にあたる胡春華(フーチュンホワ)・広東省党委書記(54)や陳敏爾(チェンミンアル)・重慶市党委書記(57)らの処遇にも注目が集まっている。

 習氏は政治報告の中で、建国100周年を迎える2049年ごろに、世界をリードする「社会主義現代化強国」を実現する長期ビジョンを示した。だが、貧富の格差や党内の腐敗問題などは解決できていない。人事刷新や思想面での権威強化で、自らの指導力を高めたい考えだ。(北京=延与光貞、西村大輔

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