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 急傾斜地に家が立つ様から「階段住宅」と呼ばれる広島県呉市・両城地区の空き家を、呉工業高等専門学校の学生たちが再生した。「地域おこしのアイデアを出し合い、呉の魅力を発信する拠点にしたい」。約80平方メートルの小さな家から港町を見渡し、学生たちは夢を膨らませる。

 「地域の人たちに見守られて作業が進み、この日にやっと間に合いました」。9月下旬、リノベーション(改修)が済んだばかりの部屋で、現場監督を務めた呉高専5年、現田泰生(たいせい)さん(19)が照れくさそうにあいさつした。周りには、10日間の作業を担った約40人の学生のほか、10人余りの大人たちの姿も。改修を支えた人々だ。

 空き家を提供したのは、地元のNPO法人「くれ街復活ビジョン」。7年前、昭和初期に建った2階建て住宅を改修し、空き家対策と観光PRを兼ねた宿泊施設「石段の家」としてオープンさせた。そして一昨年前の春、隣に立つ築60年ほどの平屋の活用を呉高専の学生に呼びかけた。今回改修した「2号館」だ。

 同校は学生に2号館の活用を任せた。学生たちは、不便な急傾斜地に住宅地が形成された歴史を調べることから始めた。2年余をかけて地域住民や事業者との関わりを広げて意見を交換。フローリングの多目的スペースとして再生させ、庭にピザ焼き窯をしつらえるなど改修計画を具体化させた。

 地元工務店「ドゥクラフト土肥…

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