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 ゆったりとした着こなしをする妊婦向けの服が多彩になってきました。この秋には「ユニクロ」も参入し、機能やデザインが多様化。妊娠中でもおしゃれの選択肢が広がっています。

 昨年末に長男を産んだ茨城県つくば市の女性会社員(34)は妊娠中、普段着に近い服装で過ごした。「マタニティー用のスパッツをはき、ゆったりした服を着回した」と振り返る。

 こうした妊婦のニーズに応えようと、安価な普段着や仕事着を提供するユニクロも販売に乗り出した。ジーンズやレギンスパンツといったぴったりしたズボンとレギンス、ショーツの計4種類。売れ筋の商品をマタニティー用に仕立て直し、同じ価格にした。

 企画やデザイン、マーケティングには妊娠や出産の経験がある社員が関わった。おなかを締めつけないよう、ズボンのおなか周りはよく伸びる素材と編み方に改良。「着る服が限られる妊娠中こそ細身をはきたいと思う」との意見を踏まえ、足元を締めつけないように裾は広めにしつつ、当初案より細身にした。下着は縫い目を減らして外側に出し、肌触りよく、肌に食い込まないようにした。

 2年前に出産した担当者は「妊娠中はつわりやむくみに悩まされるので、伸縮性も肌触りもどちらも欠かせないと考えた。出産直前まで働き続ける人も多い。妊娠前の延長線上で着てもらいたい」と話している。

 授乳服メーカー「モーハウス」は、マタニティー兼用のデザインを多く扱う。光畑由佳代表は「『妊娠して服が着られなくなった』と考えるのではなく、産後に子連れで楽しく出かけられ、長く着られる服を選んでほしい」と強調する。商品開発担当の岩崎左世子さんは「おなかが大きい状態でも出産後でも、きれいに見えるデザインにこだわっている」とする。累計40万枚売れている授乳用ブラジャー「モーハウスブラ」は、ワイヤーがなく体を締めつけないデザインで、妊娠中から愛用する人も多いという。

 妊婦服を選ぶ際の注意点は何か――。「安産力がつくナチュラルなお産の本」などの著書がある松が丘助産院(東京都中野区)の宗祥子院長は「体を冷やさないために、きちんと体を覆うことが大切。汗を吸う天然素材など、自分が心地よいと感じるものを身につけて」と助言する。

 体を締めつける服は血行が悪くなることがあるので、ゆったりとして楽に過ごせる服がよく、妊婦服でなくても大きめのサイズを選ぶ方法もある。おなか周りと首、手首、足首を冷やさないことが大事だとし、冷房がある夏も含めて通年で「腹巻きとレギンス、靴下」の活用を勧める。冬場はレギンスの重ねばき、夏場は腹巻きの中にタオルを入れて汗を吸わせるといった工夫もできる。

 襟周りが大きくあいた服を着る場合はスカーフやマフラーを首に巻くことや、五本指の靴下やレッグウォーマーで足元を冷やさないようにすることも提案している。(田渕紫織、見市紀世子)