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 高齢化が進む春日井市の高蔵寺ニュータウン(NT)を舞台に、新たな移動手段や交通システムを実用化するための様々な実証実験が計画されている。市民が体験ができるパーソナルモビリティー(1人用電動乗り物)による歩行支援実験が今月予定され、車両の自動走行実験も年度内に複数計画されている。

 住民の入居から来年で50年になる高蔵寺NTは、高齢化に加えて坂道が多いという地形的な特徴がある。お年寄りの外出機会の減少が懸念されることから、市は昨年度から県の自動走行実証実験に参加するなど、移動手段や交通の面での支援策を研究している。

 15日から28日の午前9時半~午後4時(雨天中止)に、市がトヨタ自動車と連携し、「歩行支援モビリティサービス実証実験」を実施する。

 同市中央台2丁目の商業施設「サンマルシェアピタ館」西側テラスと約1・2キロ離れたUR藤山台団地管理サービス事務所をベンチャー企業「WHILL(ウィル)」(横浜市鶴見区)の電動車いす「ウィルモデルA」で結び、市内在住・在勤で20歳以上(要身分証)の市民に乗ってもらってアンケートを実施する。有料での利用者がいるかどうかも実験項目になっており、片道200円、往復500円が必要。両拠点では、ウィルと豊田鉄工(豊田市)の電動三輪車「COMOVE(コモビ)」の無料乗車体験ができる。

 これに先立つ12日午後1時半から同テラスでプレ走行会があり、同2時半からウィルとコモビの無料試乗ができる。

 また、県と「アイサンテクノロジー」(名古屋市中区)は、車両に搭載した3Dセンサーや事前に計測した高精度3次元地図などを使った自動走行車両の実験を予定。春日井市、名古屋大学COI(企業、研究機関などで組織)、県が計画している「自動走行デマンド交通実証実験」は、市民モニターに自動走行車両に乗ってもらい、買い物先と自宅を往復してもらう。名古屋大COIは、バス停から自宅までの移動手段として超小型EV(電動自動車)などを使う「ラストマイル交通」の実験を石尾台地区で予定している。

 こうした複数の実験を束ねる組織として「高蔵寺NT先導的モビリティ検討会議」がこのほど発足し、名古屋大学の森川高行教授が座長に就任した。(本間久志)