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 卓越した技能を持ち、その道の第一人者とされる「現代の名工」に県内から硯(すずり)製作工の雨宮正美さん(67)=富士川町=が選ばれた。江戸時代から伝わる「甲州雨畑(あめはた)硯」の制作に50年近く携わる。6日に東京で表彰式があった。

 早川町雨畑地区で産出する黒色粘板岩が材料。水分の吸収が少なく、肉眼では見えない凹凸に富むため墨おりが良く、最高級とされる。他の硯材より硬く、職人はノミの端を肩に当て、体全体で押しながら削っていく。技術の取得には30年以上が必要という。

 高校卒業と同時に、家業の硯職人の世界に。父の故春男さんたちの様子を見て仕事を覚えた。大まかな形を整える「石ごしらえ」から「彫り」「磨き」「仕上げ」など地道な工程があり、完成まで1週間ほどかかる。「見習いの頃は、砥石(といし)で磨いていく作業で作品に触れ、こういう風に彫るんだと覚えていった」。その傍ら配達や営業もこなし工房を支えた。

 全て手作業だ。「同じものは二…

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