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 在英のシリア内戦の反体制派NGO「シリア人権監視団」によると、シリア東部デリゾール県で4日、過激派組織「イスラム国」(IS)によるとみられる自動車爆弾を使った爆破テロが起き、75人が死亡、140人以上が負傷した。ISはシリア北・東部で敗北が続いており、その報復とみられる。爆発が大規模だったため、死者は増える可能性が高い。

 デリゾール県はシリア有数の油田地帯。アサド政権軍と少数民族クルド人を中心とする部隊がそれぞれ対IS掃討作戦を展開し、IS側との激しい戦闘が続いている。国連によると、10月中旬だけで11万人以上の同県住民が自宅を追われ、国内避難民になった。監視団によると、今回の爆発は避難民の車列を狙ったとみられるという。

 ISは7月に最大拠点としたイラク北部モスル、10月には「首都」と称したシリア北部ラッカを奪還され、両国境地帯に追い込まれている。3日にはイラク西部カイムをイラク軍などに制圧され、イラク国内の拠点都市をすべて失った。

 一方、アサド政権軍はデリゾール制圧後、国境を挟んでカイム北西に位置するシリア東部アブカマルへ進軍を続けている。アブカマルはISのシリア最後の拠点都市。政権軍が奪還すれば、シリアでもIS拠点都市は消滅することになる。(イスタンブール=其山史晃)