「えいちゃん」の愛称で長年ラジオパーソナリティーとして活躍し、衆参両院議員も務めた中村鋭一(なかむら・えいいち)さんが6日、肺炎で死去した。87歳だった。通夜は9日午後7時、葬儀は10日午前11時から大阪府吹田市桃山台5の3の10の公益社千里会館で。喪主は妻幸子(さちこ)さん。

 滋賀県生まれ。同志社大学卒。1951年に朝日放送の第1期アナウンサーとして入社した。71年に始まったラジオ番組「おはようパーソナリティ中村鋭一です」では、パーソナリティーの草分けとして人気を集めた。

 77年に朝日放送を退社。80年に参院選大阪選挙区で初当選し、参院議員を2期務めた。96年に衆院に転じ、新進党公認として大阪14区で当選。2000年の衆院選で落選し政界を引退した。その後はタレントや政治評論家として活動した。

 熱狂的な阪神タイガースファンとしても知られ、「阪神タイガースの歌」を「六甲おろし」という通称で呼ぶことを広めた。72年には「阪神タイガースの歌(六甲おろし)」のレコードを自ら出した。00年に勲二等瑞宝章を受章している。

「あんなパーソナリティーは他にいない」

 《朝日放送アナウンサーの道上洋三さん(74)の話》 パーソナリティーとはこうあるべきだと示した方でした。阪神タイガースや夏目漱石、俳句などの趣味も、社会的な主張も、賛否がうずまいてでも個性を出した。あんなパーソナリティーは他にいないですし、いまだに追いつけません。

 中村鋭一さんのあとを受け継ぎ、ラジオ番組「おはようパーソナリティ道上洋三です」を始めて40年になります。番組開始当初は同じように「六甲おろし」を歌うと「(中村さんの)まねしてる」。歌わないと「阪神ファンちゃう(違う)」と言われ、聴取率も落ちて押しつぶされそうでした。中村さんの番組の最終回でいただいた「リスナーは賢者や。わからんことあったらリスナーに聞け」という言葉を胸に、頑張り続けています。