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 中国南部の広州から車で3~4時間ほど西に行った肇慶市郊外。粗末なれんが造りの古い家が点在する農村を訪ねた。貧困対策を紹介する村民委員会の看板には、地元政府から資金支援を受けている約20世帯の低所得者の実名が書かれていた。

 日本では、貧しい人の実名を公開するなんて考えられない。だが貧困問題に詳しい中国人の学者に聞くと「誰にお金を渡したのかが明確になり、不正受給を防げる」。最近は積極的に公開する傾向があるという。県や村などが、習近平(シーチンピン)指導部の「脱貧困」政策を着実に実行する姿を上級機関にアピールするためだ。

 だが、住民の女性は「何も仕事をしないでお金だけもらって許せない」と近所の男性を名指しして怒っていた。その男性に話を聞くと「3万5千元(約60万円)支給されるはずなのに、なぜか5千元しかもらえなかった」。村には不満と嫉妬が渦巻いていた。

 中国では、行政機関の貧困対策…

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