[PR]

 小説「蟹工船」の作者として知られる小林多喜二(1903~33)の母セキを描いた映画「母」が23日、上野原市で上映される。三浦綾子の小説を原作にした山田火砂子監督の作品。中国残留孤児の支援に半生を捧げる僧侶を題材にした山田監督の「望郷の鐘」上映会を一昨年開いた市民有志が、上野原上映実行委員会をつくり準備した。息子を信じ続けた母の姿を通して平和の尊さを訴える。

 多喜二は秋田県でセキの次男として生まれ、4歳の時に家族で北海道に移住した。小樽高商(現小樽商科大)を卒業後、銀行に入るが、貧しい労働者らに目を向けたプロレタリア文学作品を発表し、解雇される。30年に上京、作家活動を続けて反戦を訴え、治安維持法違反の疑いで逮捕されて築地署で拷問を受け、33年2月20日に死亡した。

 貧しい家に生まれ、15歳で嫁いだセキは読み書きにも苦労したが、子どもたちを慈しみ育てる。生涯楽に暮らせる銀行の高給よりも、貧しい人のために書き続けるという信念を貫く息子。厳しい社会状況の中でも息子を信じて生き抜くセキを寺島しのぶが演じる。

 山田監督は「『戦争を二度とし…

有料会員に登録すると全ての記事が読み放題です。

初月無料につき月初のお申し込みがお得

980円で月300本まで読めるシンプルコースはこちら