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 政府は、大学などの高等教育と2歳児以下の保育園の費用について、住民税が課されない世帯(年収約250万円未満)を対象に無償化する方向で検討に入った。今後、与党との調整を経て、年内にまとめる約2兆円の政策パッケージに盛り込む。

 教育無償化は、安倍晋三首相が衆院選で掲げた目玉公約。3~5歳児は全世帯で幼稚園と保育園の費用を無料にし、高等教育と2歳児以下は低所得世帯に限って無料にするとしていた。

 検討中の案によると、高等教育では、住民税の非課税世帯の学生を対象に、国立大学の授業料を原則無料にする。授業料が高い私立大学では、国立大と授業料の平均額を比べ、その差の半分ほどを国立大の免除額に上乗せする方針だ。

 さらに、生活費の支援として、返済のいらない給付型奨学金を大幅に拡充。最も費用がかかる「私大・下宿」の学生の場合、年100万円程度を支給するとしている。無償化の対象にならない一定の低所得層にも、給付額を段階的に減らす形で給付型奨学金を配るなど、無償化対象の世帯との格差が極端にならないように配慮する方向だ。

 2歳児以下については、すでに生活保護世帯と住民税の非課税世帯の第2子以降などを対象に保育料が無料になっている。これを新たに非課税世帯の第1子まで広げる。認可外の保育園は対象外とする方向だ。

 ただ、認可園に入れない待機児童の約9割が0~2歳児に集中している。問題が残ったまま無償化の対象を広げれば、認可園に子どもを入れられた人と入れられなかった人の格差がさらに広がるとの懸念もある。

 いずれも財源は、2019年10月の消費増税の税収増で賄い、増税後に実施する予定。高等教育の無償化に8千億円弱、3~5歳児も含めた幼児教育の無償化に約8千億円が必要と試算している。(西村圭史)