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 米政府は8日、オバマ前政権下で緩和されていた対キューバ制裁を、同国内での政治弾圧などを理由に強化すると発表した。9日から実施される。

 今年6月、トランプ大統領が制裁強化の方針を示したことを受けた具体的措置。キューバ軍関係企業との商取引を規制し、米国民に対して渡航許可を出す要件を厳格化。軍とつながりがある84のホテルの利用も制限する。

 ムニューシン財務長官は声明で「キューバ政府に国民の政治的、経済的自由をより大きくするように促す」とした。

 キューバとの国交回復と関係改善はオバマ前大統領の代表的なレガシー(政治的遺産)。トランプ氏には、オバマ氏の政策を否定することで、支持者へアピールする狙いがあるとみられる。

 リーヒ上院議員(民主)は声明で制裁強化に反発。トランプ氏の訪中を引き合いに、「ホワイトハウスの偽善は見逃せない。トランプ大統領や閣僚は北京で、世界で最も抑圧的で核武装した共産党政権に宴(うたげ)で歓迎を受けている」と皮肉った。キューバについて「米国に少しの脅威も与えない」とし、制裁強化で一般のキューバ国民らにしわ寄せが行くと批判した。(ワシントン=杉山正)