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 生物学者の長沼毅・広島大教授(56)が今年3月、学生に暴行してけがを負わせたとして、東広島区検が傷害罪で略式起訴し、東広島簡裁が罰金30万円の略式命令を出していたことがわかった。広島地検が明らかにした。長沼教授は学生に対する暴行や暴言があったなどとして、広島大学から休職6カ月の懲戒処分を受けている。

 広島地検によると、長沼教授は3月、鹿児島県内で停泊していた船の男子洗面所で、20代の学生の足を払って転倒させ、腰の骨を折るなど約1カ月のけがを負わせたとして10月25日に略式起訴され、今月1日付で略式命令を受けた。

 広島大学は7月、長沼教授がこの事件のほか、昨年11~12月にも学生に複数回にわたり「クビにするぞ」とプレッシャーを与えたり、ほかの学生にも「研究室から出て行け」などの発言を繰り返したりしたとして処分していた。長沼教授は「自分の要求するレベルに学生が届かず、感情的になってしまった」と説明していたという。

 長沼教授は深海や極地の生物などに関する著作があり、「科学界のインディ・ジョーンズ」と呼ばれ、多くのテレビ番組に出演していた。広島大の広報担当者は「略式命令を受けたことは誠に遺憾。より一層の意識啓発を図り、再発防止に努める」としている。(高橋健人)