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 マダニにかまれて感染する重症熱性血小板減少症候群(SFTS)について、愛媛大などのグループは9日、抗インフルエンザ薬の「アビガン」(一般名・ファビピラビル)を使った臨床研究の結果を発表した。チームは一定の治療効果がみられたとし、研究を続けて治療法の確立につなげたいとしている。

 アビガンは、ウイルスが遺伝子を複製し増殖するのを防ぐタイプの薬。富士フイルムグループの富山化学工業(東京)が開発した。グループは昨年、50~80代のSFTSの患者10人に5~14日間のませた。2人は治療開始時に多臓器不全になっており死亡したが、8人は血液中のウイルス量が減少して回復した。

 研究責任者の安川正貴・愛媛大教授(内科)は「有効性を証明するため症例数を増やしたい。早めの治療ができれば重症化を防ぎ救命できるはずだ」と話す。

 厚生労働省によると、国内では2013年に初めてSFTSの患者を確認。毎年60人前後の患者が報告され、その約2割が亡くなっている。ウイルスを保有するマダニにかまれて感染すると知られてきたが、最近では、飼い犬から人に感染した例も判明した。(福地慶太郎)