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 航空機を誘導し、空や空港の安全を守る航空管制官の育成がいま、急務となっている。格安航空会社(LCC)の就航拡大などで行き来する航空機の数が大幅に増えているためだ。3年後の東京五輪に向けてその機体数はさらに増えるとみられ、国が対策に乗り出している。

 「ランウェー ゼロ シックスレフト、クリアード トゥー ランド、ウィンド トゥーセブンゼロ アット セブン(滑走路06レフトへの着陸に支障はありません。風は270度の方向から7ノットです)」

 地上約80メートルにある360度ガラス張りの管制室。今年8月に関西空港に配属されたばかりの航空管制官の訓練生、岡村里紗さん(30)が緊張した表情で風向きや天候を確認しながら着陸許可を出した。

 関空に近い大阪府阪南市出身。車の販売会社や生命保険会社で働いた後、管制官を目指した。小学生のときに授業で管制官の仕事を知って以来の憧れで、夢をかなえようと挑戦した。

 「今(空の上で)何が起こっているのか、これから航空機がどう動くのか、すぐに判断しないといけない。大変だけど、やりがいがある。どんな状況にも柔軟に対応できるようになりたい」と笑みを浮かべた。

 国土交通省管制課によると、2016年に管制官が対応した機体数は延べ約650万機で過去10年間で1・3倍に増えた。今後も年間数万機ペースで増えるとみられる。一方、全国の空港や管制部など38施設にいる管制官は近年、1900人前後。定年退職者のほか家庭の事情などで離職する人もいるため、適切な人数の確保が課題だ。

 同省が運営する国内唯一の管制…

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