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 フィギュアスケート男子の羽生結弦(ANA)が下したNHK杯欠場は好判断だった。今回のけがは強行出場が可能な程度だとしても、試合で悪化させる危険性もある。平昌五輪代表最終選考会を兼ねた12月下旬の全日本選手権に欠場しても、実績十分な羽生の代表入りは確実だ。選考基準は「世界選手権3位以内の実績がある選手が、けが等で全日本に参加できなかった場合、選考することがある」としている。

 今後は、成功率を高めようと取り組んでいた4回転ルッツなど、難しい4回転ジャンプの練習をやめて、成功率が比較的高いトーループとサルコーに4回転を絞る手もある。

 中学、高校時代の羽生にジャンプを教えた田中総司さんは、「新しいジャンプを習得しようとした際のけがのリスクは高い。結弦は元々体が強くないし、ルッツを入れなくても勝てる」と話す。今回の羽生のけがは、まさに4回転ルッツを無理に跳んだ時に起きた。

 挑戦することが好きな羽生は「自分がスケートをやっている意味がなくなる。それじゃ試合じゃないだろうというのが僕の気持ち」と言い、難しいジャンプを跳ばない選択肢を嫌う。

 しかし、ジャンプを絞っても十分難しいプログラムなのは間違いない。ステップや表現力などを高め、男子では66年ぶりとなる五輪連覇を目指すことも、大いなる挑戦だ。(後藤太輔

ソチ五輪後の羽生結弦の主なけがや病気

2014年11月

 中国杯フリーの直前練習で選手と衝突し、頭部や左太ももなど5カ所を負傷

12月

 全日本選手権後に「尿膜管遺残症」と診断される

16年4月

 世界選手権後に左足甲付近のリスフラン関節靱帯(じんたい)を痛める

12月

 インフルエンザで全日本選手権を欠場