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 高額新薬の費用対効果を評価して価格調整する仕組みの試行で、複数の品目で製薬会社などの企業側の評価と学者ら専門家チームの評価が大きく違っていたことがわかった。本来は有識者検討会が二つの評価からより合理的なものを採用するなどして価格が決まるはずだったが、厚生労働省は「妥当性が判断できない」とし、来年度の価格改定では今の価格に近くなる評価を採用することにした。

 10日の中央社会保険医療協議会(厚労相の諮問機関)の部会で明らかにした。費用対効果評価は医療費の抑制が目的のため、今回は削減効果が減る可能性がある。試行は新型がん治療薬「オプジーボ」など13品目が対象となっている。

 双方の結果が大きく異なったのは、分析の前提データが違ったからだ。臨床研究の文献などを分析し「既存品と比べて1年あたりの延命効果を得るのにかかる費用」を推計して評価するが、より新しいデータが盛り込まれた文献を優先するか、古いが対象患者が多い文献を参照するかなどの違いがあったという。厚労省は来年度の本格導入時に今回の試行を踏まえて評価方法を見直す方針だ。(水戸部六美)