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 サッカー日本代表が1―3でブラジルに敗れた10日の国際親善試合は、両国にとって初めてビデオ判定(VAR)を経験する場になった。ブラジルが先制したPKの判定は映像でなされ、試合の流れを大きく左右した。14日(日本時間15日未明)のベルギー戦は利用しないが、来年のワールドカップでも導入が濃厚。日本は適応が求められる。

 この試合の前半8分、試合が突然止まった。ビデオ判定のためだ。確認が済むと、主審が日本の吉田に警告を与え、さらにブラジルのPK。1分前のCKで、手を使って相手を阻んだとされた。主審は取らなかった反則が、映像で判明。日本協会の西野技術委員長は「判定は正当。ゴール前の接触プレーは特にデリケートで致命的になる」という。

 VARの対象は、オフサイドか否かを含めゴール、PK、一発退場、選手誤認、が疑われるケースに限られる。後半にネイマールが酒井宏を倒した場面でも使われ、今度はネイマールに警告が示された。

使用求めると警告の場合も

 VARを使うかの判断は審判団の権限だ。テニスのチャレンジのように、チーム側からは求められない。終盤、日本がゴールネットを揺らしたがオフサイドと判定された直後、ハリルホジッチ監督が第4審判にVARを求めるジェスチャーをした。これは警告などになる可能性があり、選手も含めて注意が求められる。

 新技術の「犠牲者」になった形の吉田は、所属するイングランド1部でVARはなく、初めての経験だった。「もっと慎重になるべきだったと教訓になった。次につなげたい」。日本協会の田嶋会長は「審判に見られなければいい、反則を取られなければいいという時代じゃない」と話す。ブラジルのチチ監督は「私は公正さの味方だ。有利不利ではなく、判定ミスは良くない」と前向きに受け入れていた。(リール=藤木健