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 甲州市長選は12日投開票され、無所属で現職の田辺篤氏(72)が、いずれも無所属で新顔の前市議相沢俊行氏(62)と元市会計管理者荻原博夫氏(66)を破り、4選を果たした。当日有権者数は2万7539人。投票率は62・04%(前回72・06%)で初めて70%台を割り込み、過去最低だった。

 12日夜、田辺氏の事務所に当選の知らせが入ると、支持者から拍手や歓声がわき起こった。田辺氏は東京五輪などを念頭に、「甲州市はステップアップする一番いい時」と話し、4期目の抱負として「観光立市として民泊を増やしたい」「果実の輸出を東南アジア各国に広げたい」などと語った。

 課題として甲州ワインの原料ブドウを栽培する担い手不足を挙げ、「遊休農地は市で借りてでも若い人たちに貸したい」。老朽化が進む「勝沼ぶどうの丘」については民間活力を導入する考えを改めて示し、市民の出資やホテルの誘致も含めて検討するとした。

 田辺氏は地元の区長会や自民党支部など約20団体から推薦を受け、山梨2区選出の衆院議員の支援を得て組織戦を展開した。だが、新顔2人の得票合計は田辺氏を750票上回った。田辺氏は「大変厳しい選挙だった」と振り返り、「結果を出さなければならない」と気を引き締めた。

 相沢氏は市政の変革を旗印に市長選に挑んだ。「勝沼ぶどうの丘の集客を120万人に倍増させる」「市長給与を3割カットして子育て支援に活用する」などの公約を掲げたが、及ばなかった。

 荻原氏は「予算は市民に波及効果をもたらすように使う」と主張。「環境優良市」を目指し、自然エネルギーの導入世帯に最大30万円を助成するなどと訴えたが、浸透しなかった。(平畑玄洋)