[PR]

 韓国の駐日大使を務めた李丙琪(イビョンギ)・元国家情報院長が13日午前、ソウル中央地方検察庁に出頭した。韓国検察は朴槿恵(パククネ)前政権時代、国情院が大統領府幹部らに秘密資金を提供していた疑いがあるとして、李氏を含め、朴政権時代の国情院長3人全員から事情聴取している。

 李氏は13日朝、記者団に対して「国民の皆さんに失望と心配をかけ、大変申し訳ない。地位が低下している国情院職員にも大変申し訳なく思う」と語った。李氏は朴政権で駐日大使や大統領秘書室長も務め、2015年末の日韓慰安婦合意の締結に尽力した。

 一方、李明博(イミョンバク)元大統領は12日、文在寅(ムンジェイン)政権が進めている保守政権時代の高官らの摘発について「政治報復ではないかと疑い始めている」と批判した。記者団に対して語ったもので、「国論を分裂させるだけでなく、重大な時期にある安保や外交の助けにもならない」と述べた。李氏は保守派で、08年から5年間、政権を担当した。

 韓国検察は11日、李政権と朴槿恵政権で安保政策を担当した金寛鎮(キムグァンジン)元国防相を軍刑法違反(政治関与)の疑いで逮捕。金元国防相は李政権時代、韓国軍に命じて、インターネットに与党に有利な書き込みをするように指示したとされる。

 韓国検察は、同事件をめぐって国情院幹部らの事情聴取も続けており、年内にも李元大統領への事情聴取に踏み切る可能性が高まっている。

 韓国大統領府報道官は12日、文大統領が進める「積弊(チョクペ)(積み重なった旧来の弊害)清算」について「個人の処罰ではない。不公正な特権構造を変えようということだ」とする文氏の言葉を紹介し、李氏のコメントに反論した。(ソウル=牧野愛博)

こんなニュースも