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 南北軍事境界線上にある板門店の共同警備区域(JSA)で13日午後3時半ごろ、北朝鮮軍の男性兵士が韓国側に逃走を図り、北朝鮮軍の銃撃を受けた。韓国軍合同参謀本部が発表した。北朝鮮軍兵士はひじや肩を負傷し、国連軍のヘリコプターで韓国領内に移送されて治療を受けている。

 同本部によれば、北朝鮮軍兵士は同日午後、板門店の北朝鮮側施設「板門閣」の前方にある北朝鮮軍哨戒所を出て、韓国側施設「自由の家」に向かって逃走した。韓国軍側が数発の銃声を聞いて捜索したところ、軍事境界線から南側に約50メートル入った「自由の家」の脇で倒れている兵士を発見したという。

 韓国軍は現在、北朝鮮側の挑発に備え、警戒態勢を強化している。逃走の際、南北間での銃撃戦はなかった。13日夜現在、北朝鮮側に武力挑発などの具体的な兆候は出ていない。

 非武装地帯(DMZ)で勤務した経験のある脱北者によれば、DMZ勤務の北朝鮮軍は民事警察と呼ばれ、忠誠心の高い高位層の子弟が勤務している。特に板門店に勤務する要員は軍団には所属せず、北朝鮮軍総参謀部直属の将校が派遣されるという。

 任務は韓国側施設の動向などの監視や有事の際の対応など。板門閣には有事の際に使う機関銃が、外部から見えないように設置されているという。南北双方が通常は拳銃を携帯している。

 DMZに勤務する兵士は生活面で優遇されているため、脱北する動機は不祥事や対北放送に感化された場合などがほとんど。最近では1年に数人程度が脱北を試みるという。この脱北者は「板門店勤務は特権層だから、生活苦などありえない。政治的な失敗などが原因だろう」と語った。(ソウル=牧野愛博)