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洛南高校(上)

大道を行くべし 何ぞ妨げん

 東海道新幹線の車窓から見える五重塔は、国際的な観光都市・京都のシンボルとも言える。その名は東寺(とうじ)。空海を宗祖とする真言宗の総本山だ。

 洛南高校はその東寺の境内に学校がある。長らく男子校だったが、2006年から共学化された。京都大学や大阪大学、東京大学、早稲田大学など難関大学に多くの生徒が進む進学校。また、バスケットボール部や体操部など運動部も盛んだ。

 そんな洛南高校の吹奏楽部は、京都府内の高校で唯一全日本吹奏楽コンクール全国大会に出場したことがある名門である。出場回数は14回、うち金賞4回。55人に満たないメンバーが巧みに楽器を持ち替えしながらステージ上から音をほとばしらせる――。そんなイメージの洛南の演奏は、他の学校にはまねができない強烈なインパクトがあった。そして、NHK交響楽団首席トランペット奏者・菊本和昭、京都市交響楽団首席トロンボーン奏者・岡本哲ら、プロの演奏家も輩出している。

 今、吹奏楽部を率いている顧問の池内毅彦は1981年に洛南が全国大会に初出場したときのメンバーだ。

 「あのステージでしか味わえないものがある。生徒たちもあそこに立たせてあげたい」

 池内はそう考えながら指導している。

 洛南の部員は58人。1年生から3年生までのほぼ全員でコンクールに挑むことになる。一方、ライバル校のコンクールメンバーは大半が3年生だ。

 「洛南が全国に行くのは、並大抵のことではあかんで」

 池内は部員たちにそう伝えてき…

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