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 ロス米商務長官は14日、ワシントンで日米の企業関係者らを前に講演し、「日本や他のアジアの国は自由貿易を掲げているが、実際は米国よりずっと保護主義的だ」として、日本の農産品への関税や自動車の非関税障壁を批判した。

 ロス氏は「豪州産牛肉への関税が22・8%なのに対して米国産牛肉に50%の関税がかかるなど、日本にはいくつかの高い関税がある」と指摘。自動車については、複雑な安全基準や販売網の活用が困難だとして「(米自動車大手の)フォードが市場を撤退した理由だ」と改善を求めた。

 トランプ政権が離脱し、「米国抜き」の参加11カ国が大筋合意した環太平洋経済連携協定(TPP)については、「米国のTPP離脱はアジア地域からの撤退とみられているが、それは間違いだ」と言及。「トランプ大統領のインド太平洋戦略はより地理的に包括的なものだ」として、TPPではなく二国間協定を進める姿勢を改めて示した。

 ロス氏は、カナダとメキシコとの北米自由貿易協定(NAFTA)の再交渉について「日本企業もメキシコ市場の主要参加者で、再交渉には相当の関心がある」と指摘。トランプ政権が検討する減税が実現すれば「米国での投資がより魅力的になる」として、自動車の貿易赤字を減らすため、日本企業に米国での生産を増やすよう求めた。(ワシントン=五十嵐大介