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 神奈川県立こども医療センター(横浜市)は14日、今年食物アレルギーを治療する臨床研究に参加していた子どもが、一時的に心肺停止の状態になったと発表した。報告を受けた日本小児アレルギー学会は全国の医療機関に対して注意喚起したうえで、同様のケースがないか調査を始めた。

 臨床研究は、経口免疫療法と呼ばれる治療法。医師の指示のもとでアレルギーのある食物を少量から食べて耐性をつけることをめざす。センターでは患者200人が参加。入院して治療し、退院後も外来を受診しながら、一定の量を食べ続けていた。今回の例では子どもに牛乳アレルギーがあり、退院から3カ月後、牛乳をのみ一時心肺停止となった。救急搬送されて治療を受けたが、脳に障害が出て今も治療中という。

 センターは臨床研究の参加者に報告したうえで、新たな患者への治療開始を中止した。一方、既に治療を受けていて治療の継続を希望した患者には治療を続けるという。今回の事態を受けてセンターは「原因の究明と、この治療法について綿密な検討と再評価をする」としている。

 日本医療研究開発機構の研究班の2015年の調査によると、経口免疫療法は全国102施設で約8千人が受けており、急速に広がっている。日本小児アレルギー学会では16年に指針を作り、急激なアレルギー反応でショック状態になる危険性があるとして救急対応に万全を期した上で臨床研究として慎重に行い、一般診療としては推奨しないことを定めた。

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