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 地球温暖化や自然破壊の悪化に警鐘を鳴らし、持続可能な社会に向かうよう訴える声明が、世界の約1万5千人の科学者らの署名とともに米科学誌に発表された。日本から署名を寄せた、ノーベル物理学賞受賞者で東京大宇宙線研究所長の梶田隆章さんは「もうすでに非常に厳しい段階に入りつつある。一刻も早い対策の実現が必要との思いです」と朝日新聞の取材に対しコメントした。

 この声明は科学誌バイオサイエンスに13日付で発表された「世界の科学者による人類への警告」。184カ国の1万5364人の科学者らが署名した。1992年に米NGO「憂慮する科学者同盟」が発表した声明の更新版にあたる。

 この25年間で世界の人口が約20億人増え、様々な環境問題が深刻化したと指摘。地球温暖化が進んで平均気温が約0・5度上昇し、哺乳類や鳥といった脊椎(せきつい)動物は約3割減った。魚など生き物がすめない死の海「デッドゾーン」も広がっているとしている。

 声明は、現状維持では取り返しがつかない状態になるとして「時間切れが迫りつつある」と訴える一方、人類は事態好転に向けた変化を起こせるとも指摘。政府や市民がとるべき対策として、二酸化炭素を排出する化石燃料から再生可能エネルギーへの切り替え、食品ロスの削減、子供たちへ環境教育を進めることなど13項目を提言した。(小堀龍之)