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夏苅郁子さん(63)

 幼い頃の記憶に刻まれた亡き母は、般若のような恐ろしい顔。奇声を上げて歩き回り、たばこをふかしながら趣味の小説を書いていた。「人が壊れていくってこういうことか」。幼心に思った。

 10代後半で両親は離婚し、母とは断絶。いじめっ子を見返す一心で医師を目指したが、大学へ入ると反動が来た。アルコールやたばこの過剰摂取、摂食障害、自殺未遂。精神科に通い、服薬のつらさも味わった。教授に声をかけられるまま、精神科医になった。

 回復を支えたのは、「医療では…

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