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(14日、サッカー国際親善試合 日本0―1ベルギー)

 経験の少ない日本の選手たちが世界と渡り合える手応えを得た。試合後、ハリルホジッチ監督はこんな言葉でチームをもり立てた。

 「君たちは、大きなライオンを倒すところまでいったぞ!」

 ベルギーと接戦に持ち込めたのは、粘り強い守りがあったからだ。目を見張ったのは、DF槙野の集中力あふれるプレー。0―0の前半には、クロスに飛び込む相手FWにしっかり体を寄せ続けた。後半21分、不用意に飛び込んだDF吉田が相手FWに簡単にかわされた。槙野がカバーに入って食らいつき、最後は体を投げ出してシュートをブロックした。

 槙野は「失点を除いて、全体の守備は非常に良かった」。逆三角形の中盤の底は、右ひざが万全ではない長谷部に代わって山口が務めた。攻守のバランスを取り、豊富な運動量で味方のフォローに走り回った。代表初出場初先発の長沢も、球の奪い合いで劣らなかった。

 今回の欧州遠征には本田、岡崎、香川を呼ばなかったが、彼らの不在を強く感じさせなかった。日本が目指すのは「堅守速攻」。ブラジルに力負けしたが、ベルギー戦のように圧力を受け止めながら互角に戦うには、最後まで走って、体をぶつけることが必至。それができる状態のいい選手を起用すべきだと、改めてわかった。この日、ベンチから見守った長谷部はいう。「誰かがいないからどうこうということは、今このチームにはない」

 試合後のロッカールームには、惜敗の悔しさと、堅守速攻の戦いを続けようとの前向きな声が多かったという。進むべき方向はクリアに見えてきたが、まだ道半ば。それぞれがさらなる高みを目指せれば、この連敗は無駄にならない。(藤木健