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 日経平均株価を構成する東証1部上場225社の過半数にあたる125社が今年7月時点で、「過労死ライン」とされる月80時間以上まで社員を残業させられる労使協定を結んでいたことが朝日新聞の調べでわかった。うち少なくとも41社が月100時間以上の協定を結んでいた。政府は、繁忙月でも月100時間未満に残業を抑える罰則付き上限規制を2019年度にも導入する方針。日本を代表する企業の多くが協定の見直しを迫られそうだ。

 法定労働時間(1日8時間、週40時間)を超えて社員を働かせるには、労働基準法36条に基づいて、残業時間の上限を定める協定(36〈サブロク〉協定)を労使で結ぶ必要がある。協定で定める上限を上回らなければ、どれだけ残業させても違法にならない。上限は、実際に社員に働かせた残業時間とは異なる。

 主要225社の労使が昨年10月時点で結んだ36協定について各地の労働局に情報公開請求し、各社の本社(主要子会社を含む)が結んだ最も長い協定時間を調べた。入手した資料を元に今年7月時点の協定時間を各社の本社(同)に尋ね、179社から回答を得た。

 情報公開請求と取材によると、月間の協定時間が80時間以上だったのは昨年10月時点で157社。全体の7割を占めた。7月時点でも回答があった179社のうち125社にのぼった。

 月間の協定時間が100時間以上だったのは、昨年10月時点で全体の3割にあたる68社。7月時点でも、回答があった179社のうち41社にのぼった。

 昨年10月時点で最長の月間の協定時間はIHIと関西電力の200時間で、日本たばこ産業(JT)の165時間が続いた。IHIは7月時点で150時間に引き下げたが、この時点でも大成建設、大林組などと並んで最も長かった。今年3月に大規模な残業代未払いが発覚した関電は、7月時点で80時間に引き下げた。

 政府が導入を目指す残業の上限規制では、年間の上限を720時間(月平均60時間)とする方針だ。年間の協定時間も調べたところ、昨年10月時点で720時間を超える協定を結んでいたのは、全体の約3分の1にあたる73社。7月時点でも、回答があった178社のうち49社にのぼった。

 昨年10月時点で最も長い年間の協定時間は関電の1800時間。7月時点では大成建設の1200時間で、大林組の1170時間が続く。関電は7月時点で960時間に引き下げた。

 調査対象は7月時点の日経平均の構成銘柄とした。法定労働時間に基づく時間でも、企業が独自に定める所定労働時間に基づく時間でも届け出可能で、原則として届け出ベースで集計した。(贄川俊