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 経営再建中の東芝は、資本増強策の本格的な検討に入る。海外投資家に新株を発行する第三者割当増資で6千億円規模を調達する案を軸に、20日にも詰めの協議をはじめる。実現すれば、半導体子会社「東芝メモリ」を売却できなくても、借金が資産総額を上回る債務超過の状態を脱し、株式の上場廃止を回避できるようになる。

 ただ、東芝メモリの売却は計画どおり進める。増資で債務超過は解消できるとみるが、財務の大幅な改善は期待できず、巨額の投資が必要な東芝メモリを抱えきれない。売却益を得て財務基盤が強化されるからこそ、増資に応じる投資家が出てくる側面もある。

 資本増強を進めるのは、上場廃止リスクをなくすためだ。来年3月末までに債務超過を解消できなければ、東京証券取引所のルールで上場廃止になる。東芝メモリの売却の前提となる各国の独占禁止法の審査には時間がかかり、それまでに売却益を得られるかは不透明だ。

 そこで東芝は、テレビ事業などを売って資金を得るほか、増資も検討。資金力のある海外投資家を中心に出資者を探してきた。特定の大株主が生まれて影響力が強まらないよう、複数の投資家に新株を割り当てる方向だ。

 ただ増資の実施時期は流動的だ。株式数がふくらむ増資は株価の低迷につながりやすく、いまの株主から反発が出る可能性もある。

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