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 米Xプライズ財団の月探査レース運営責任者、チャンダ・ゴンザレス・モウラーさんと、審判のデレック・ラン博士に、レースの意義を聞いた。

 ――なぜ、月面をレースの場に選んだのですか?

 《チャンダ》 財団の2回目の賞金レースとして、グーグル・ルナ・Xプライズ(月探査レース)を始めました。舞台を月面に決めた理由は、人類が地球外へ踏み出す第一歩と考えているからです。

 火星のミッションに取り組む国の機関はありますが、月へ向かう民間の存在を聞いたことがありません。(成功すれば)これが最初になります。

 ――月探査レースがもたらすブレークスルーとは?

 《デレック》 期待するのは、政府が関わらずに民間が月にいくことを実際にやってのけるということです。長年、政府だけが宇宙探査の資金を考えていましたが、今は起業家たちのつながりによって、これまでとは違った宇宙探査を見ることができます。

 《チャンダ》 レースを通して、ハクトは軽量化や安価な製作技術を進歩させています。我々のような一般人がいつか宇宙に行くためには、コストダウンの努力をすることが唯一の道なのです。これは、現在や将来の世代の宇宙探査に重要な一歩なのです。

 ――レースの期間は10年近くに及んでいます。

 《チャンダ》 期間は10年間になりました。一般の人にとって、とても長いですが、宇宙技術にとってはとても短いです。(この期間に)多くの人が関心を持ち、私たちは各チームの進展をみることができました。レースを続けるには、もう少し時間が必要ですが、実際に達成できる時期に来たと思っています。

 ――レースは民間と国家の技術差を埋めることができますか?

 《チャンダ》 Xプライズは宇宙開発に賞金をつけるためにつくられ、最初のレースは(民間による弾道飛行を目指した)「アンサリXプライズ」で、二番目が「グーグル・ルナXプライズ」です。このレースはまだ第一歩で、Xプライズが多くの宇宙の賞金レースを運営し、宇宙の民営化へのみちのりを歩むことを私はとても期待をしています。

 《デレック》 民間企業や一般の人々が宇宙で活動して利益を得るためには、ビジネスモデルや利害関係が成立しなければならない。Xプライスの競争で、チーム間や行政機関との協力が発展し、新たな産業を生み出すために国がどのようにチームを支援すればいいのかがわかるようになりました。とても重要な進歩です。(聞き手・田中誠士)