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 学校法人・森友学園(大阪市)への国有地の売却問題で、契約の経緯を検証している会計検査院が、8億2千万円の値引きの理由となった地中のごみの量について「十分な根拠が確認できない」などとの見解をまとめたことがわかった。国会で問題視された売却価格の妥当性に疑問を投げかける内容で、これまで「法令に基づき適切に処理した」としてきた政府の責任が問われそうだ。

 検査院が調べたのは、大阪府豊中市内の8770平方メートルの国有地の売却の経緯。森友学園は当初、小学校建設用地として賃借していた。だが、校舎建設工事中の2016年3月、地中深くにごみが見つかったと国に申告し、土地を買い取ると申し出た。国はごみの量を1万9520トンと推計し、同年6月、鑑定価格9億5600万円から撤去費用8億1900万円などを差し引いて1億3400万円で売却した。

 ごみの量は、国有地処分を担当する財務省の近畿財務局から依頼を受け、土地を所有する国土交通省大阪航空局が試算。09年度に国交省がこの土地で行った68カ所の地中調査の結果から、ごみの撤去が必要な範囲を敷地面積の約6割に絞り、最大で深さ9・9メートル、混入率47・1%でごみが存在するとされた。

 関係者によると、検査院は大阪航空局が使った過去の地下調査結果から、ごみの深さや混入率を検証。いずれも、同局が算出した数値の根拠が十分に確認できなかったという。

 国は売却時、1トンあたり2万2500円の処分単価をごみの量に掛け合わせて処分費用を算出した。ごみの量の根拠が不十分と指摘される見通しとなったことで、売却価格の妥当性が揺らぐことになりそうだ。

 この国有地売却をめぐっては、値引きの根拠が不明として今年2月以降の国会で野党が厳しく追及。検査院は3月、国会の要請を受けて契約の経緯や売却価格の妥当性などを調べていた。森友学園の籠池泰典・前理事長らと安倍晋三首相や妻の昭恵氏らとの関係が売却にどう影響したかも国会で指摘されたが、検査院の報告では触れられない見通し。