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 ティラーソン米国務長官は22日、ミャンマーでの少数派イスラム教徒ロヒンギャに対する迫害問題について「民族浄化に等しい」と非難する声明を出した。米政府は迫害に関わった軍や治安部隊の関係者らに制裁を含めた対応を検討していることも明言した。

 声明では、ミャンマー軍や治安部隊、地元の自警団の一部が行った掃討作戦について「恐ろしい残虐行為」と非難。米政府が調査した結果、「民族浄化」と判断したという。その上で、「残虐行為に関与した人物は責任を取らなければならない」とも強調した。

 また、独立した信頼できる組織による調査の必要性も訴え、ミャンマーが拒んでいる国連人権理事会の調査団の受け入れを求めた。

 これに対し、ミャンマーの国家顧問省報道官は朝日新聞の取材に、「我々はこれまでも批判するなら根拠を示すべきだと主張してきたが、今回の国務長官の声明にも、『民族浄化』を裏付ける証拠は何一つない」と反論。

 ミャンマー国民の多くはロヒンギャを土着の民族でないと主張しており、この問題で「民族」という言葉を使われることに極めて敏感だ。元外務省幹部は取材に「ミャンマー国民は彼らを(土着の)民族と認めたことはない。国民感情をあおることになんの意味があるのか」と語った。

 ロヒンギャとみられる武装集団が8月に警察施設を襲撃したのに対し、治安部隊が過酷な掃討作戦を展開。これまでに60万人余りが難民となった。ティラーソン氏は今月15日、ミャンマーを訪問し、アウンサンスーチー国家顧問らと会談している。(ワシントン=峯村健司、バンコク=染田屋竜太)

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