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 長年にわたって地域文化の振興に功績のあった個人や団体をたたえる文化庁の今年度の地域文化功労者に、県内から県吹奏楽連盟最高顧問の平野廣海(ひろみ)さん(80)が選ばれた。22日に東京で表彰式があった。

 「私の功績というより、多くの吹奏楽仲間がいて、長年みんなでやってきたことに対する表彰。仲間、そして後輩たちと吹奏楽のさらなる可能性に向けて努力していきたい」。平野さんは大月市賑岡町の自宅で喜びを語った。

 国立音楽大の声楽科を卒業。1961年に音楽の新米教師として白州町(現北杜市)の白州中学校に赴任した。そこで吹奏楽部の創設を構想していた当時の町長に「すでに楽器も買ってあります」と押し切られて顧問を引き受け、想像もしていなかった「吹奏楽人生」が始まった。

 その後も富士吉田市立明見中、大月市立大月東中、同市立富浜中で指導し、県内トップクラスの実力校に育てた。吹奏楽コンクールでは全国大会に14回出場、金賞も2回受賞。実績に裏打ちされた厳しい指導には定評があった。

 「子どもたちの可能性はすごい。それを信じてぶつかった」と平野さん。「教え子たちが集まり、振り返って、中学時代が一番充実していたと言ってくれるとき、吹奏楽をやってよかったと感じる」と話す。

 現場を退いてからは県吹奏楽連盟理事長や西関東吹奏楽連盟理事長として連盟の発展や後進の育成に努めた。2015年度には県文化功労者賞を受賞した。

 12月24日には、音楽監督を務める大月吹奏楽団が大月市民会館で第18回定期演奏会を開く。大月東中吹奏楽部の教え子たちが中心となって1988年に設立した楽団。当日は若い指揮者と共に舞台に立ち、指揮棒を振る。まだまだ現役だ。

 「若い人たちが情熱を持って吹奏楽に取り組めるよう、できる範囲で力を尽くしたい」(小渕明洋)