【動画】時速20キロ以下の低速で運転する「ゆっくり自動運転」の走行実験=月舘彩子撮影
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 名古屋大学と愛知県豊田市は27日、同市の山あいの地区で自動運転車の走行実験をした。時速20キロ以下でゆっくり走らせることで安全性を高め、早期の実用化を目指すのが特徴。過疎地の高齢者の新たな移動手段として期待されている。

 紅葉が見頃を迎えた豊田市の足助地区。全長約2・5メートルの小型自動車が「自動運転中」とのランプをつけ、時速15キロのスピードで市道を走る。実験に使ったのはトヨタ車体の小型電気自動車(EV)「コムス」。車体の上に周囲100メートルを360度計測するレーダーを取り付けるなどして自動運転仕様に改造した。この日の実験では、地区の集会所から寺までの約600メートルを2往復した。

 「ゆっくり自動運転」と名付けられた実験は、トヨタ自動車の基金から助成を受けて実施。低速だと事故時のダメージが小さく、周囲を確認するレーダーの範囲が狭まって計算が速くなるなどの利点があり、自動運転を早く実現させることができるという。自宅とバス停の送迎など過疎地で交通弱者の足となることを目指す。

 現在は、人が飛び出すなどの緊急時に手動で操作できる運転手が乗っている必要があり、実現に向け今後、公道での実験を重ねる。実験チームの森川高行・名大教授は「数キロ以内の短距離、速度もゆっくりであれば、早く無人運転のサービスを提供できる。3年後ぐらいに実現したい」と話した。(月舘彩子)

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