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 「ワンオペ育児」が、今年の新語・流行語大賞にノミネートされました。家事や育児の負担が1人に集中する状況に女性たちが苦しんでいることが、ようやく社会で認知され始めています。解決の鍵は、どこにあるのでしょうか。

 「帰って家事を手伝おうとしても怒られる。残業の方が楽なのは事実です」

 共働きの妻と6歳、4歳の子を育てる岐阜県北方町の会社員、吉岡建児さん(39)は苦笑いする。以前は残業も多く、妻のワンオペ育児が常態化していた。最近、会社の方針で以前より早く帰れるようになったが、妻からは思ったほど歓迎されていないと感じる。

 「食器を予洗いせずに食洗機に入れた」と怒られ、「自分がやるといった家事をだんだんやらなくなる」という指摘も。「知らないルールがいろいろあるみたい。少しでも妻の負担を減らせるよう、いま、学んでいる最中です」

 「2017ユーキャン新語・流行語大賞」では、「働き方改革」も候補に。ワンオペ育児の原因の一つだった長時間労働を見直そうという機運は高まっている。一方、家庭に居場所がないと感じ、仕事が早く終わっても家にまっすぐ帰らずに書店やゲームセンターなどで時間を潰すサラリーマンの存在も話題に。「フラリーマン」という呼び名も誕生した。どうやら、「早く帰れる」だけでは、解決は難しそうだ。溝を埋めるにはどうしたらよいのか。

 関西地方のかざり(@kazarigiri)さん(31)は、40代の夫との対立を超え、ワンオペ育児を脱した。

 2015年冬、長男を出産。一睡もせずにあやしつづけ、朝になってようやく起きた夫に「20分だけ寝かせて」と長男を渡すと、「いきなり渡さんといて。ひどいお母さんやなあ」。風呂に入る間だけ預けると、おなかの上に乗せて寝ていた。「危なくて任せられない」

 自分の中にも、「母親がやるべきなのかな」という思いがあり、強く言えずにいた。半年ほど経って気力と体力が回復し、ツイッターなどで情報収集して、「やっぱりおかしい」と気づいた。ただ、気がつくと口に出るのは嫌みで、夫は別室に逃げるだけ。「助けて、と素直にいえなくて。夫の心にシャッターが下りてしまい、思いが届いていなかった」

 その数カ月後、大げんか。夫はキレて家具や壁を壊し、そのまま出勤。かざりさんはドメスティックバイオレンス(DV)の相談窓口にも電話し、数日間実家に帰った。

 このままではだめだ……。そう思い、少し冷静になってから、夫に伝えた。

 「家族で楽しく暮らしたいのは…

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