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 北朝鮮は29日午前3時17分ごろ、西部の平安南道(ピョンアンナムド)平城(ピョンソン)付近から日本海に向けて弾道ミサイル1発を発射した。韓国軍合同参謀本部が発表した。ミサイルは日本を飛び越えず、日本海に落下した。日本政府は、ミサイルが日本の排他的経済水域(EEZ)内に着水する可能性があるとしている。米韓両国がミサイルの詳細について分析を急いでいる。

 菅官房長官は午前4時から北朝鮮のミサイル発射について記者会見した。

 韓国軍によれば、ミサイルの最高高度は約4500キロ、飛行距離は約960キロだった。飛距離を縮めるために高角度で打ち上げるロフテッド軌道を取ったとみられる。高度や飛距離からみて、大陸間弾道ミサイル(ICBM)を使用した可能性が高い。

 北朝鮮による弾道ミサイルの発射は、中距離弾道ミサイル「火星(ファソン)12」(射程4500~5千キロ)が日本を越えて太平洋上に落下した9月15日以来だ。国際社会は、米軍が11月に原子力空母3隻を朝鮮半島近海に派遣するなど、北朝鮮の挑発を強く警戒しており、朝鮮半島情勢が更に緊張するのは避けられない。

 北朝鮮はミサイルを数発発射したとの未確認情報もある。ミサイルが飛行途中で墜落した可能性もある。

 北朝鮮は9月末、平壌近郊の兵器工場からICBM「火星14」(射程約1万3千キロ)の改良型とみられる機体を搬出していた。日米韓は、北朝鮮内で27日から、弾道ミサイル発射の際に観測される電子信号が発信されている事実を確認し、警戒していた。

 金正恩(キムジョンウン)朝鮮労働党委員長は9月21日付の声明で「史上最高の超強硬対応措置を取る」と表明。李容浩(リヨンホ)外相が「太平洋上での水爆実験」を示唆していた。

 一方、韓国軍は29日午前3時23分ごろ、北朝鮮による弾道ミサイル発射に対抗したミサイル発射訓練を実施した。文在寅(ムンジェイン)大統領は同日午前6時に国家安全保障会議(NSC)を招集した。(ソウル=牧野愛博)