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 インドネシア・バリ島のアグン山の噴火で、27日朝から閉鎖されていた同島のデンパサール国際空港が、29日午後3時(日本時間同4時)に再開した。ただし多くの便は欠航が続き、混乱は続いている。噴火活動は活発で、避難者も増えている。

 空港当局などによると、21日に始まった噴火活動は29日も続き、噴煙は上空7千メートルに達した。だが風向きが変わって同空港に噴煙は及ばないとして、再開を決めた。同空港には航空券を確保しようと大勢が詰めかけたが、機体がないため大半の便は復旧しなかった。

 「期待したけれど、今日もだめでした」。29日夕、東京都内に住む会社員の高橋茉実(まみ)さん(23)と飯野愛有未(あゆみ)さん(23)が残念そうに取材に答えた。28日に成田空港へ向かうエアアジア便が欠航となり、29日夜の便に変更していたという。高橋さんは「バリ島は楽しかったけれど噴火は不安。日本に帰りたい」。バスで西のジャワ島へ向かい、帰国する方針だという。

 バリ島は、年間約500万人の外国人を引き寄せる観光が経済の柱だ。運輸当局はジャワ島へ向かう有料バスを約100台用意。多くのホテルも無料宿泊や半額割引などで「おもてなし」をアピールし始めたが、年末の繁忙期への打撃も予想されている。

 同山は1963~64年に噴火し、1千人以上が犠牲になった。国家防災庁は、同山の半径8~10キロ圏の住民約10万人に避難を勧告。連日の噴火で、避難者は増えている。

 中部クルンクンの避難所には29日時点で約1100人が滞在。火口から3キロの村に住む主婦ニョマン・ルスニさん(35)は27日、親族25人と避難した。「26日の噴火のすごさを見て普通じゃないと悟った。でも避難所にはマットレスや水が足りない」と話した。(デンパサール=古谷祐伸)