[PR]

 埼玉県のウガンダ人男性(38)と日本人の妻(49)が、男性への退去強制処分は不当だとして、国に処分の取り消しを求めた訴訟の判決が29日、東京地裁であった。谷口豊裁判長は「夫婦の真摯(しんし)で成熟した関係を適切に評価せず、『結婚は在留資格が目的』とした国の判断は妥当性を欠く」と述べ、処分を取り消した。

 判決によると、ウガンダでスポーツ記者だった男性は治安悪化を理由に出国を希望し、2007年に大阪市で開かれた世界陸上の取材で来日。その後、在留期間を超え、不法残留の状態となった。12年に外国人向けの日本語教室で女性と出会い交際。15年1月に結婚後、東京入国管理局に出頭して、退去処分を受けた。

 谷口裁判長は「尋問で2人が愛情を率直に表現していた」ことなどから「真摯な交際を経て結婚し、成熟した関係だった」と認定。「国は(2人の関係を)誤認しており、裁量権を逸脱している」と結論づけた。(後藤遼太)