「未来の創り手として社会に貢献するために必要な資質、能力を測る」。こんな狙いで導入される「大学入学共通テスト」の試行調査の問題が4日、公表された。従来の大学入試センター試験と大きく異なる出題には、大学入試にとどまらず、「知識偏重」と言われてきた日本の教育全体に変革を求めるメッセージが込められている。

 「新しい学習指導要領を意識し、思考力・判断力・表現力を問うことを重視した」。試行調査の問題作成責任者を務めた、大学入試センターの大杉住子審議役は、問題について解説した会見で狙いを語った。

 学んだことを日常生活で生かすため、資料を読み、調べ、話し合い、課題を解決する――。2020年度の小学校から順次始まる新指導要領が目指すのは「主体的・対話的で深い学び」だ。試行調査でも、日常生活を題材に、多量の資料を読んで意味を理解する必要がある問題が目立った。

 共通テストで特に注目されるのは、記述式問題の導入。試行調査の国語では生徒会部活動規約や、生徒たちの議論を素材に会話内容を推察して書く問題などが出題された。マークシート式の問題でも読解力や思考力が重視され、センター試験の問題と様相が異なる。

 例えば、数学Ⅰ・数学Aでは高校の文化祭でTシャツを販売する設定の問題が出された=問題例。「Tシャツの価格がいくらまでであれば、購入してもよいと思うか」という生徒へのアンケートを手がかりに、売り上げが最大になる価格を考えなければならない。

 問題は、Tシャツの価格と購入する人数などのデータをもとに、売上額を2次関数の式にして解くよう求めている。大杉審議役は「身近な課題の解決に数学を活用できると高校生に実感させたい」と語る。【記事の末尾に解き方の例】

 2次関数のグラフを読み解けれ…

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