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 ロシア法務省は5日、外国から資金を受け取っているとして、米系の九つのメディアを「外国の代理人」に指定した。記事などに「外国の代理人」と表示する必要があるほか、当局による抜き打ち検査も可能となる。背景にはメディアをめぐる米国との対立があり、今後、さらに圧力を強める可能性もある。

 指定を受けたのは米政府系ボイス・オブ・アメリカやラジオ・リバティーとその関連メディア。他社がニュースを引用する場合も「外国の代理人」と明記する必要がある。

 また、ロシアメディアによると、ロシア議会は指定メディアの入場を禁止する方針だという。

 ロシアでは「外国の代理人」には外国スパイのイメージがある。すでに反体制派NGOなどが指定され、資金集めが難しくなり、活動が縮小するなどの打撃を受けたと言われる。

 ロシアは今回の指定を米国への対抗措置だと主張している。昨年の米大統領選に介入したとされるロシアのメディア「ロシア・トゥデー」(RT)が米司法省から米国の「外国の代理人」制度に登録するよう求められたという。

 そのため10月の国際会議でRT編集長から直接訴えられたプーチン大統領が、対抗措置を取る考えを示していた。RTは米議会の取材許可も取り消されたとしている。

 ロシアでは来年3月に大統領選を控え、外国メディアへの警戒感が強まっており、今後、規制が拡大する懸念もある。(モスクワ=中川仁樹